心電図の完全右脚ブロックは危険?放置リスクと自覚症状の真相【2026】

心電図の完全右脚ブロックは危険?放置リスクと自覚症状の真相【2026】

心電図の完全右脚ブロックは危険?放置リスクと自覚症状の真相【2026】についての最新情報をお届けします。

心臓は、右心房にある洞結節(どうけっせつ)から微弱な電気が発生し、それが「刺激伝導系」と呼ばれる心筋内の専用ケーブル網を通って伝わることで、リズミカルに収縮を繰り返しています。この電気ケーブルは途中で右室へ向かう「右脚(うきゃく)」と、左室へ向かう「左脚(さきゃく)」の2本に枝分かれします。

完全右脚ブロックとは、このうち右心室へ電気を届ける「右脚」の伝導が何らかの理由で完全に遮断された状態を指します。右脚が通電しなくなっても、太く頑丈な左脚から中隔を経由して少し遅れて電気が回り込むため、右室も遅れて収縮します。結果として心臓全体のポンプ機能は保たれますが、心電図上では電気の伝達にかかる時間(QRS幅)が0.12秒(120ミリ秒)以上に延長し、特有の幅広い波形(ウサギの耳のようなrsR'パターン)を描きます。

では、健康診断でこれを指摘された場合、自覚症状が何もないからと放置しても大丈夫なのでしょうか。結論から言えば、「過去に精密検査を受けて問題なしと確認されている場合」を除き、初めての指摘であれば放置は推奨されません。

完全右脚ブロック自体は病名ではなく、あくまで電気の通り道の状態を示す「心電図所見」です。右脚は非常に細く繊細な線維であるため、心臓に特別な病気がない健康な人でも、生まれつきの形状や加齢による線維化によって電気の流れが途絶えることがあります。しかしその一方で、心房中隔欠損症などの先天性心疾患、肺動脈性肺高血圧症、心筋梗塞をはじめとする虚血性心疾患、心筋症といった「心臓や肺の重大な器質的疾患」が隠れた結果として右脚に負担がかかり、ブロックが起きている可能性を排除できないからです。

松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。