東海道新幹線が運休に追い込まれる背景には、長年のデータ蓄積に基づく明確な物理的・科学的ボーダーラインが存在する。主に運休の直接的な引き金となるのは「沿線風速」と「連続雨量」の2点だ。風速が一定の値を超えると、風圧による車両の傾きや飛来物による架線の切断リスクが急増する。そのため、特定の風速検出によって安全装置が働き、自動的に規制がかけられる。
さらに恐ろしいのが、目に見えにくい「盛り土区間」の浸水と地盤緩みだ。雨量が限界値に達すると、たとえその時点で暴風が吹き荒れていなくても線路の地盤が崩壊する危険性が跳ね上がる。台風が去った後に「空は晴れているのに運転が再開されない」という時間が生じるのは、保線作業員が線路全線を徒歩や確認車で巡回し、土砂崩れや線路の歪みがないかを人間の目とセンサーで最終確認しているからに他ならない。