SNSや自動車掲示板で頻繁に見られるのが、「普通車から軽自動車に乗り換えたらエアコンの冷えが悪い」「猛暑日になると全然効かない」というユーザーの声です。現場の整備士への聞き取り調査でも、軽自動車特有の構造的ハンデが存在することが裏付けられています。
軽自動車の排気量は規格上660ccに制限されています。エアコン用コンプレッサーを駆動させるには数馬力分のエンジンパワーを消費するため、排気量の小さなエンジンにとってエアコン稼働は極めて大きな負荷となります。加速時や登坂時にはエンジンの出力を確保するため、ECU(エンジン制御装置)が一時的にエアコンをカットする制御が頻繁に働きます。
さらに、近年の軽自動車はハイトワゴン系を中心に車内空間が広大化しており、冷やすべき空気の体積が大きくなっているにもかかわらず、エンジンルームのスペース制約からコンデンサーやコンプレッサーのサイズを大きくできません。
この構造的制約をカバーする軽自動車エアコン冷えが悪い対処法として、以下の3ステップが効果的です。
1つ目は、乗車直後の車内換気です。窓を全開にしてエアコンを「外気導入」にし、走行して熱気を一気に車外へ排出した後、「内気循環」へ切り替えることで冷却効率を格段に高められます。
2つ目は、エアコン添加剤(潤滑剤)の導入です。コンプレッサー内部のフリクションロスを減らす特殊添加剤を注入することで、エアコン作動時のパワーロスを低減し、吹き出し口温度を1〜2℃下げる効果が得られます。
3つ目は、アイドリングストップ機能のオフです。信号待ちのたびに送風へ切り替わるのを防ぎ、冷媒の循環を途切れさせないことが、真夏の車内温度維持において大きな違いを生みます。