あのお菓子はなぜ消えた?生産終了の決定的理由と2026年復刻の真実

あのお菓子はなぜ消えた?生産終了の決定的理由と2026年復刻の真実

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SNS上で定番菓子の生産終了が告知されるたび、「あんなに美味しかったのになぜ」「いつも買っていたのに信じられない」といった悲鳴や怒りの声がタイムラインを埋め尽くします。しかし、食品流通の現場と消費者の認識には、長年にわたる深刻な乖離が存在します。

その最大の原因は、「好意度」と「実購買頻度」のギャップにあります。多くの消費者はそのお菓子に対して強い愛着や好意的な記憶を持っていますが、最後に自分の財布からお金を出して購入したのは「半年前」や「数年前」というケースが大半です。菓子メーカーのブランドマネージャーらは、口を揃えて「好感度調査では常に上位に入る商品が、実POSデータ(レジ通過データ)では棚割りを維持できない下位に沈んでいる」というパラドックスを指摘します。

さらに、近年メーカーの首を絞めているのが専用製造設備の「減価償却切れ」と「更新コスト」です。昭和から平成初期に導入された専用機械は、30年〜40年が経過して老朽化が限界に達しています。特注の金型や充填機を刷新するには数億円から十数億円の投資が必要となりますが、年間数億円しか売り上げがないブランドに巨額の設備投資を行えば、将来にわたって赤字を垂れ流す構造になりかねません。

加えて、2024年以降顕著になった「カカオショック」をはじめとする原材料費の高騰、包装フィルムの樹脂コスト増、2024年問題に伴うトラック運賃の上昇が重なり、採算ラインをわずかに割っていたブランドが次々と「寿命」を宣告される事態に至っています。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。