菅生家の凄みは、長男の成功にとどまらない。次男のこっちのけんとは、自らの葛藤やメンタルヘルスの経験を音楽へ昇華させ、独自のクリエイティビティで幅広い世代の共感を呼んでいる。一方、三男の菅生新樹は泥臭くオーディションを重ね、ドラマや映画で確固たる存在感を示す気鋭の俳優へと成長した。
「兄と比べられることへの葛藤がなかったわけではない」と語る弟たちだが、母・好身氏は決して兄弟を比較しなかった。「あなたはあなたのままで素晴らしい」というメッセージを一貫して伝え続け、それぞれの長所を丹念に見出して伸ばした。誰かの影を追うのではなく、自分だけの光を見つける強さを手に入れた3兄弟は、まさにその教育哲学が生んだ最高の実例といえる。