ゲーム機本体のスペック上限をサーバー側の処理能力で補うクラウドゲーミング。この技術の導入は、重厚なグラフィックを誇るホラーゲームをモバイル機へ解き放つ決定打となった。ミリ秒単位の描画更新が求められる世界で、カプコンが採ったクラウド戦略は、業界内でも極めて挑戦的な一手だったと言える。
光の反射や湿った空気感、闇の奥行き。そうした細部の描写が恐怖の質を直接左右するジャンルだからこそ、グラフィックの質を落とさずに届けるクラウドのメリットは大きかった。ラグに対する厳しい視線を受け止めつつも、どこでも最新作の恐怖を味わえるという体験価値は、従来のコンシューマーゲーム業界に鮮烈なインパクトを与えたのだ。