新潟の季節感を象徴するイベントの筆頭が、毎年夏に夜空を彩る長岡まつり大花火大会だ。信濃川の河川敷から打ち上げられる圧倒的なスケールの正三尺玉や復興祈願花火フェニックスは、観客の心を揺さぶり続けている。この熱気あふれる祭りの時期にこそ味わいたいのが、地域に根付いた伝統の郷土料理である。
里芋をベースに根菜やキノコを煮込み、とろみをつけた「のっぺ」や、旬の山菜をふんだんに使った惣菜など、素材の味を極限まで引き出した料理の数々は、酷暑や雪国の寒さを乗り越えるための生活の知恵から生まれた。古の時代より受け継がれてきた食文化は、祭りの高揚感とともに訪れる者の心を満たしてくれる。