2024年のパリ五輪で世界を相手に見せた死闘は、日本バスケットボール界にとって大きな分岐点となった。世界ランク上位国をあと一歩のところまで追い詰めたあの夏から2年。当時の悔しさを知るメンバーは、今やチームの中核として圧倒的な存在感を放っている。「世界と戦える」という手応えは、いつしか「世界に勝たなければ意味がない」という強烈なプロフェッショナリズムへと昇華した。
代表候補のキャンプを覗けば、そこにはかつてのような「チャレンジャーの悲壮感」はない。あるのは、互いのプレースタイルを極限まで突き詰め、コート上でミリ単位の精度を求める緊迫感だ。指揮官が掲げる超高速スモールボールは、単なる奇策ではなく、世界のフィジカルモンスターたちを沈める確実な勝機として熟成の域に達している。