SNSや大手質問サイトの演奏コミュニティを分析すると、多くのプレイヤーが共通の「挫折の罠」に嵌まっている実態が浮き彫りになります。その代表格が「春よ来いイントロ弾き方」の難易度設定と、ネット上で手に入る「無料楽譜コード譜」の盲信です。
『春よ、来い』のイントロといえば、流れるようなピアノのペンタトニックフレーズが象徴的です。しかし、ギター初心者やピアノ初心者がいきなりこのイントロの完全再現に挑むと、運指の複雑さとリズムのヨレで本編(歌やコード伴奏)に入る前に力尽きてしまうケースが後を絶ちません。
現場の指導者層からは「初心者のうちは、イントロを原曲通りの高速アルペジオで弾く必要はない」という声が多数を占めます。イントロ冒頭の数小節は、コードを一発ジャラーンと鳴らし、印象的な「レ〜ファ〜ソ〜」といった核となる主旋律を単音でなぞるだけのシンコペーションアレンジに留める方が、楽曲の世界観を崩さずにスムーズにサビへと繋げられます。
また、U-フレットや楽器.meなどに代表される無料楽譜コード譜サイトは手軽で有益な一方、機械的なキー変換機能を利用した際に「オンコード(分数コード)が消滅してルート音のみに丸め込まれる」という仕様上の問題が存在します。これにより、本来ベース音が滑らかに繋がっていた箇所が不連続になり、楽曲特有の哀愁が損なわれてしまう点には注意が必要です。