亀屋万年堂の精神的支柱である「自由が丘総本店」。東急東横線・大井町線が交差する自由が丘駅の正面口から徒歩数分の場所に佇む総本店は、ブランド再編の旗印として大規模な刷新を受けました。
現在の店内は、伝統的な格式を保ちながらも、明るく開放的なガラス張りのショーケースが並ぶ洗練された空間に生まれ変わっています。店頭でひときわ目を引くのが、総本店限定や直営限定で展開される「生ナボナ」や「贅沢いちご大福」です。保存料を極力抑え、素材本来の風味を際立たせたフレッシュスイーツが次々と売り切れていく光景は、従来の「棚に並んだ箱菓子を買う場所」という印象を完全に塗り替えました。
一方で、昭和のテレビカルチャーを彩った「王貞治氏のCM」という歴史的レガシーは今も大切に継承されています。1967年、創業者の引地末治氏と読売巨人軍の深いつながりから実現したあの名CMは、「洋菓子の食感を持つ新しい和菓子」というナボナのアイデンティティを日本全国に定着させました。2026年現在も、公式のブランドストーリーには王氏とのエピソードが敬意を込めて刻まれており、昭和の栄光を誇るシニア層と、新感覚スイーツとして楽しむZ世代の架け橋となっています。