検査を受ける上で患者が最も気をもむのが「保険が効くのかどうか」という点です。厚生労働省の診療報酬点数表において、歯科用3次元X線断層撮影(コーンビームCT)は特定の疾患や臨床上の必要性が認められた場合に限り、健康保険が適用されます。
保険適用となる主な適応条件(3割負担で約3,500円〜4,500円)
通常のパノラマX線撮影等では十分な診断が困難であり、以下の医学的必要性があるケースで保険算定が認められます。
- 埋伏智歯(親知らず):下顎管(下歯槽神経や血管)に極めて近接しており、抜歯時に神経麻痺のリスクが高いと判断された場合。
- 難治性の根管治療:通常の根管治療(歯の神経の処置)で治癒せず、歯根破折の疑い、複雑な形態の根管、あるいは根尖病巣が骨深部に及んでいる場合。
- 顎骨嚢胞および良性腫瘍:病変の広がりや周囲の解剖学的構造との位置関係を精査する必要がある場合。
- 顎顔面外傷・顎関節症:骨折線の確認や、顎関節の骨形態変化(下顎頭の変形・骨吸収)の精査が必要な場合。
- 埋伏過剰歯:上顎正中埋伏過剰歯など、永久歯の萌出障害を引き起こしている骨内埋伏歯の精査。
自費診療(自由診療)となるケースと費用相場
一方で、元の治療自体が自費診療である場合は、CT撮影も連動して全額自己負担となります。
- CBCTとインプラント治療:埋入位置・深さ・骨幅の計測やサージカルガイド作製のための撮影。
- 自由診療の成人矯正治療:歯槽骨内の歯根移動限界の把握や骨格分析を目的とする場合。
- 審美歯科・全顎的自費治療:審美修復前の精密骨形態診断。
自費診療における歯科用CTの費用相場は、歯科医院の設定により異なりますが、1回あたり11,000円〜33,000円(税込)が一般的な目安です。術前診断費用に含まれているケースや、CT撮影代が別途計上されるケースがあるため、治療開始前の見積もり確認が欠かせません。