過去20年間の食文化を振り返ると、日本のフードトレンドは時代ごとの社会情勢やメディア環境を色濃く反映してきました。流行りの食べ物 歴代一覧を紐解くことで、次に来る波の輪郭が見えてきます。
2010年代初頭のパンケーキやポップコーンは「休日の行列体験」が主役でした。その後、Instagramの普及に伴い2018年〜2019年の「タピオカミルクティー」に代表される純粋なビジュアル至上主義へとシフトします。しかし、コロナ禍を経て消費者の視線は一変しました。マリトッツォやカヌレといった「おうち時間を豊かにするプチ贅沢」を経て、2024年〜2026年の現在は「タイパ・健康・食感ギミック」の融合へと進化を遂げています。
ここで注意しなければならない盲点が、ネット上に蔓延する「誇大広告的な映えの罠」です。SNSで数百万回再生されているグルメ動画のなかには、強烈な色味補正や過剰なチーズの伸びを演出しているケースも少なくありません。実際に店舗へ足を運んだユーザーから「写真と実物のボリュームが違いすぎる」「甘すぎて最後まで食べきれず胃もたれした」という不満の声がクチコミサイトに投稿される例も後を絶ちません。画面越しに見るインパクトと、最後まで美味しく食べ切れる実質的な満足度の間には大きな乖離が存在することを理解しておく必要があります。