「まさか本当に宇宙へ行くとは」——観客の誰もが呆れ、そして熱狂したのが、ロケットエンジンを背負ったポンティアック・フィエロだ。テズとローマンが宇宙空間へと飛び立つための「宇宙船」として改造されたこのチープな80年代のスポーツカーは、シリーズの「何でもあり」な姿勢を象徴している。
劇中車は、実際にジェットエンジン(のレプリカ)をルーフにボルト留めした荒唐無稽なビジュアル。しかし、このバカバカしさこそがワイスピの真骨頂だ。CG全盛の時代において、実際に車体を製作し、過激なスタントに挑む彼らの姿勢が、このフィエロには凝縮されている。