鉄鋼業界が直面する最大の長期的課題が、製造工程における二酸化炭素排出量の削減だ。水素還元製鉄技術などの開発には、天文学的な投資が必要となる。これは一朝一夕に成果が出るものではなく、数年単位、あるいは十数年単位の辛抱が必要なプロジェクトだ。
短期的な利益を求める個人投資家にとって、この「未来への投資」は株価の重石に映ることもある。しかし、環境規制が強化される欧州などへの輸出を維持するためには避けて通れない道だ。掲示板では、目先の株価下落に嘆く声と、10年先を見据えて「今が仕込み時」と説く長期投資家の間で、静かな議論が続いている。