植物園の役割は大きくシフトした。ただ集めて育てる時代は終わった。現在進められているのは、ゲノム解析を駆使した「野生の復元」だ。失われかけた野生種の遺伝的多様性を解析し、どの個体同士を交配させれば病気に強く、気候変動に耐えられるかをシミュレーションする。ここにAIの予測モデルが導入された。
現場の研究者は語る。「ただ種を保存するだけでは意味がない。100年後の自然界で自立して生きていける力を、今、私たちがサポートしなければならない」。泥臭いフィールドワークと、最先端のバイオテクノロジー。この二つが融合する場所にこそ、未来の緑が芽吹く。