高血圧が引き起こす最悪のシナリオのひとつが、脳血管が詰まる「脳梗塞」や破れる「脳出血」です。この死線を実際にくぐり抜けた芸能人たちの証言は、極めて重い教訓を投げかけています。
お笑い芸人であり料理人としても知られる木村祐一は、2020年に57歳で一過性脳虚血発作(脳梗塞の前触れ)を起こして緊急入院しました。当時は仕事のプレッシャーや酒席での塩分の多いおつまみ摂取が続き、血圧管理が疎かになっていた時期でした。幸いにも発見が極めて早かったため後遺症を残さずに済みましたが、木村はこの危機を契機に生活を一変させました。徹底した減塩自炊レシピを自ら考案し、かつて高止まりしていた血圧を120/80mmHg前後の理想値にまでコントロールすることに成功。2026年現在も舞台や映画監督として矍鑠(かくしゃく)と活動を続けています。
また、タレントの麻木久仁子は、48歳だった2010年に脳梗塞を発症しました。当時、検診で軽度の血圧高値を指摘されながらも放置していたところ、ある日突然、視野の半分がぼやける異変に見舞われました。早期の血栓溶解治療によって命と健康を取り戻した麻木は、自らの手記や講演で「自分の血管は大丈夫という根拠のない自信が一番危ない」と訴え続けています。適切な治療と毎日の計測を継続している彼女の現在のアクティブな姿は、早期対処さえすれば血管病は克服できるという強力なメッセージとなっています。