巷に溢れる食材の中で、エビデンスレベルが高く、臨床現場の医師からも推奨される食品を厳選した。単に「血流を良くする」と一口に言っても、血小板の凝集を抑えるもの、血管内皮機能を保護するもの、あるいは形成された血栓の溶解をサポートするものまで、そのアプローチは多岐にわたる。日常の食事へ無理なく導入できるよう、作用機序と具体的な有効成分を整理した。
ランキングの頂点に君臨するサバやイワシなどの青魚に含まれるEPA・DHA青魚効果は、世界中の大規模疫学調査で裏打ちされている。EPA(エイコサペンタエン酸)は血小板の細胞膜に入り込み、血液が凝固するシグナル伝達を適度に抑え込む。一方のDHA(ドコサヘキサエン酸)は赤血球自体の膜を柔らかくし、毛細血管をすり抜ける赤血球変形能を向上させる働きを担っている。
続いて2位の納豆が誇るナットウキナーゼ効果の理由は、血栓の芯となるタンパク質「フィブリン」を直接分解する酵素活性を持つ点にある。一般的な食品成分が「血液が固まりにくくなる体内環境を整える」という間接的な作用にとどまる中、ナットウキナーゼはすでに形成されつつある血栓の線維構造に直接働きかける極めて稀有な天然酵素だ。日本納豆キナーゼ協会が提唱する摂取基準は1日2,000FUであり、これは市販の納豆1パックで十分に達成できる。
3位の玉ねぎケルセチン血液サラサラ効果も見逃せない。玉ねぎ特有の黄色色素であるポリフェノールの一種「ケルセチン」は、血管内皮細胞を傷つける活性酸素を強力に除去し、血管のしなやかさを維持する。みじん切りにした際に発生する刺激臭成分「アリシン」誘導体にも血小板凝集を抑制する効果が確認されており、ダブルのアプローチで血管を守り抜く。