郵便物が返送されてきた際、ネット上では「配達員が怠慢で探さなかったのではないか」「誤配を恐れて勝手に送り返された」といった感情的な批判が散見されます。しかし、日本郵便の現場運用を紐解くと、安易なミスではなく配達員の厳格な確認プロセスが介在している実態が見えてきます。
典型的な盲点として挙げられるのが、居住確認はがきの存在です。郵便局は、台帳にない宛名の郵便物が届いた際、いきなり返送するのではなく、まずその住所に「この住所に〇〇様はお住まいですか?」という確認用の往復はがきを投函することがあります。しかし、受取人がこれをダイレクトメールや不要なチラシと勘違いして破棄したり、長期間放置したりすると、一定の留置期間を経た後に「居住が確認できない」として郵便物は容赦なく差出人へ返送されます。
一方で、配達員の思い込みや誤認による誤返送が完全にゼロというわけではありません。「表札をしっかり出しており、何年も同じ場所に住んでいるのに戻ってきた」というケースでは、担当配達員の交代に伴う引き継ぎ漏れや、同姓同名の別世帯との混同といった郵便局側のミスも稀に生じます。
もし受取人の居住環境に一切の落ち度がない場合は、納得のいかないまま泣き寝入りする必要はありません。差出人または受取人から最寄りの本局へ郵便局調査依頼を申し入れることで、当時の配達担当者へのヒアリングや現場確認が行われ、局側の過失が認められれば相応の是正措置が取られます。