「見るだけなら問題ない」という認識は、現代のサイバー脅威の前では極めて危険な誤認です。非公式のrawサイトやzip・rar・pdf形式の圧縮ファイルに潜む具体的なリスク構造は、以下の3点に集約されます。
第一に、「ドライブバイダウンロード」によるサイバー攻撃です。海賊版サイトを開いた瞬間、ブラウザの脆弱性を突いてバックグラウンドで悪質なスクリプトが実行されます。これにより、端末のCPUを勝手に占有して暗号資産を発掘させる「マイニングマルウェア」や、クレジットカード情報・各種パスワードを抜き取る「インフォスティーラー」に感染する事例が多発しています。
第二に、偽警告ポップアップを通じた詐欺被害です。「システムがウイルスに侵されています」といった偽のセキュリティ警告を表示し、高額な年間サブスクリプションアプリを強制インストールさせたり、不審なサポート窓口へ電話をかけさせたりする手口が横行しています。
第三に、改正著作権法による刑事罰リスクです。2021年施行の法改正により、正規版が有償で提供されている著作物を、違法にアップロードされたものと知りながら反復・継続してダウンロードする行為は完全に違法化されました。知情ダウンロードに対しては「2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金、またはその両方」が科される規定となっており、法的リスクはかつてない水準まで高まっています。