一方で、台所とインターネットの言説の間には、見過ごされがちな「重大なエラー」が2点存在します。これを理解していないと、正確に計量したつもりでも思わぬ挫折やカロリーオーバーを招くことになります。
第1の盲点は、「千切りの切り方によるエアレーション(空気混入)の誤差」です。ネット上では「キャベツ千切りはどんぶり1杯=約200g」と機械的に語られることが多々あります。しかし、実際に業務用のスライサーや熟練の包丁技術で極細に刻まれた繊細な千切りは、葉の間に信じられないほど大量の空気を抱え込みます。その結果、見た目は小山のような大盛りどんぶりであっても、実測するとわずか80〜100g程度しか入っておらず、目標の半分しか野菜が摂れていなかったという事例が多発しています。
手切りでやや太めにザク切りした場合は密度が高くなり、どんぶり1杯で約150〜180gに達します。つまり、エアリーな極細千切りを基準にする場合は、どんぶり1杯ではなく「溢れるほどのてんこ盛り2杯弱(両手でざくっと山盛り2杯半)」にして初めて200gに到達するという事実を認識しておく必要があります。
第2の盲点は、「味付けによる脂質カロリーの逆転現象」です。キャベツ200g自体の熱量は先述の通り約46kcalに過ぎません。しかし、大量の生キャベツを消費しようとして、油分の多いサウザンアイランドやごまドレッシングを大さじ3杯(約45g)回しかけた瞬間、調味料だけで約180〜220kcalがプラスされます。主役であるキャベツの4〜5倍もの余計な脂質を摂取してしまっては、せっかくのダイエット効果が完全に相殺されてしまいます。