かつて社会に大きな衝撃を与えたNHKスペシャル『無縁社会』。孤独死や人間関係の分断を追った同作は、現在もNHKオンデマンドなどを通じて視聴され、無縁化社会の怖さを伝えている。子なし夫婦にとって、どちらか一方に先立たれた後の「社会的孤立」は、資金難以上に深刻なリスクとなり得る。
日本が誇る社会保障制度や公的な介護保険サービスは非常に頼もしい存在だが、万能ではない。要介護認定を受けたとしても、介護保険でカバーできるのは日常生活に必要な最小限の介護サポートに限られる。買い物の同行、行政手続き、日々の話し相手といった領域まで公的介護が踏み込むことは困難だ。身内以外の人間関係や地域のつながりを意識的に育まない限り、支援の手が届かない空白地帯に取り残される危険がある。