なぜ公式に終了が宣言されていないにもかかわらず、一部で「打ち切り」や「作者の引退」といった過激な噂が囁かれ続けているのでしょうか。その背景には、連載休止に至る過程で生じた複合的な要因が存在します。
1. アニメ化を巡る演出方針への強い失望とトラブル
休載の引き金の一つとして広く知られているのが、2019年秋から放送されたテレビアニメ版を巡るトラブルです。日向武史先生は自身のSNS上で、原作のバスケットボール描写やキャラクターの心情演出が軽視された改変に対し、強い失望と怒りを表明する発言を行いました。
自らの魂を削って描いてきた作品へのリスペクトが感じられない演出に対し、著作者として強い抗議の意志を示した出来事は、ファンや出版業界関係者にも大きな衝撃を与えました。この精神的なショックと創作環境への不信感が、当時の連載休止に大きな影を落としたことは疑いようがありません。
2. 長年の週刊連載による体調・身体への過度な負担
日向先生は長年にわたり、緻密な作画と複雑な群像劇を週刊ペースで維持してきました。その結果、作家特有の激しい腰痛や首の故障など、身体の限界に直面していたことが過去の巻末コメントやインタビューでも度々明かされています。単なるモチベーションの問題ではなく、身体的な回復を最優先せざるを得ないコンディションの悪化が休載の大きな要因となっています。
3. 最終章「THE DAY」に対する妥協なきクオリティ追求
第51巻の巻末において、日向先生は「ここから先は自分が納得できる形で描き切りたい」という趣旨のメッセージを残しています。週刊連載という厳しい締め切りに追われ、中途半端な形で物語を終わらせることを拒み、完璧な最終回を描くための準備期間として休載を選択したという側面もあります。