モヴィーダ(Movida)という言葉は、1980年代のスペインで巻き起こった芸術・文化の解放運動に由来する。この名称を冠した商業複合施設を宇田川町に誕生させた背景には、単なる百貨店の拡張ではなく「文化の発信拠点を作る」という堤清二の明確なヴィジョンがあった。
西武渋谷店が本館・A館・B館・モヴィーダ館と街全体に広がっていくプロセスは、渋谷を「若者とカルチャーの聖地」へと押し上げる原動力となった。消費行動そのものを知的な遊びへと昇華させた当時の気概は、現在のフロア設計や空間デザインの端々にも色濃く受け継がれている。