日本国内のレースファンが熱狂する大きな要因が、トヨタ自動車(TOYOTA GAZOO Racing)とスバル(STI)による長年の挑戦です。両社が語る言葉の端々には、単なるプロモーションを超えた思想が刻まれています。
トヨタの原点は、2007年に故・成瀬弘チーフテストドライバーと豊田章男社長(現会長)が立ち上げた挑戦にあります。ニュルブルクリンク24時間レース トヨタGR最新動向を検証すると、現在掲げられているテーマは「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」の深化です。広報資料や公式レポートの中で語られるのは、華々しい優勝トロフィーではなく、「壊れた部品を日本へ持ち帰り、設計図面を引き直す」という泥臭い技術開発サイクルです。近年ではカーボンニュートラル燃料や水素燃焼エンジンを搭載した実験車両を持ち込み、過酷な実戦環境でパワートレインを限界まで酷使するアプローチが定着しています。
一方で、ニュルブルクリンク24時間レース スバル参戦理由には、独自技術への誇りと市販車への執念が宿っています。スバルは長年、水平対向エンジン(BOXER)とシンメトリカルAWDを武器に、排気量2.0リットル前後のターボ車クラス(SP4T等)にWRX STIで参戦し続けてきました。かつてピット裏の特番インタビューでチーム首脳が漏らした「日本のディーラーから派遣された選抜メカニックたちが、徹夜で足回りを修復し、朝日に向かって車を送り出す瞬間にこそスバルのDNAがある」という言葉は象徴的です。過酷なうねりと横Gが加わるニュルで得られたボディ剛性や空力のデータは、日本市場を走る市販インプレッサやレヴォーグのシャシー設計へと直結しています。