実際に保育所や福祉施設、個人飲食店などで広報物を作成している実務担当者10名に取材したところ、素材ダウンロードサイトのランキング上位と「現場で本当に重宝する素材」には明らかな乖離があることが浮き彫りになりました。
都内の私立認可保育園で主任を務める保育士は次のように証言します。「園だよりは基本的に園内の輪転機でモノクロ印刷します。そのため、いくら画面上で発色が綺麗でも、白黒に変換した際にグラデーションが潰れて真っ黒になってしまう素材は一切使えません。太めの主線がくっきり引かれた秋イラストの白黒ぬりえ素材や、線画のみのカット集が現場では最も重宝されています」
また、洋菓子店を営む店主は「プライスカードや季節限定メニューのPOPには、イラストそのものが目立ちすぎない秋のフレーム・枠イラストが必須です。四隅にさりげなくイチョウやリスが配置されているだけで、商品の価格や説明文の可読性を邪魔することなく、一目で秋限定のスイーツだとお客さまに伝わります」と語ります。過剰に描き込まれた一枚絵よりも、余白を活かせるパーツ素材や枠線素材こそが現場の作業効率を支えています。