本殿の参拝を終え、千本鳥居を抜けた先にあるのが「奥社奉拝所(通称:奥の院)」です。この場所に設置されている名物が、願い事の成就を占う「おもかる石」です。SNS等でも広く知られていますが、現場で手順を誤っている参拝者も少なくありません。
おもかる石の正確な作法は以下の通りです。まず灯籠の前で深く一礼し、心の中で叶えたい願い事を具体的に思い浮かべます。その上で、灯籠の空輪(頭部の宝珠石)を両手で持ち上げます。この際、「自分が予想していた重さよりも軽かった場合は願いが叶いやすく、重かった場合は成就に努力や時間を要する」と伝えられています。石そのものは約10kg前後の重みがあるため、想像以上にずっしりと感じられるケースが大半です。持ち上げる際は足腰に負担をかけないよう注意してください。
奥社奉拝所から先は、神体山である標高233メートルの稲荷山を一周する本格的な「お山巡り」の登山道へと続きます。多くの観光客が軽装やヒールのある靴で迷い込み、疲労困憊して引き返す光景が後を絶ちません。参道は石段が連続し、登り下りの勾配も急です。途中の「四ツ辻(よつつじ)」までは約30〜40分で到達でき、ここからは京都市街を一望できる見事な眺望が広がります。体調や持ち時間に合わせて、四ツ辻で引き返すか、さらに山頂の「一ノ峰(末広社)」を目指して一周(約2〜3時間)するかを冷静に判断することが肝要です。