柿の剪定で翌年収穫ゼロに?実がつかない原因とプロが教える再生術

柿の剪定で翌年収穫ゼロに?実がつかない原因とプロが教える再生術

柿の剪定で翌年収穫ゼロに?実がつかない原因とプロが教える再生術についての真相をお届けします。

柿の木の手入れにおいて、道具箱からハサミを取り出した初心者が真っ先に覚えるべき技術は、枝先を縮める作業ではなく、不要な枝を枝元から根こそぎ切り落とす「透かし剪定(間引き剪定)」です。

柿は日光を極めて好む「陽樹(ようじゅ)」です。木の内側に光が当たらなくなると、内部の枝が次々と枯れ上がり、樹冠の外周部だけにしか実がつかなくなります。作業を始める際は、まず木から数歩離れて全体を眺め、以下の「忌み枝(いみえだ)」を特定して元から切り除きます。

  • 徒長枝(とちょうし):幹や太い枝から真上に向かって勢いよく直立して伸びる太い枝。養分を過剰に吸い上げ、上部を遮光してしまう元凶。
  • 内向枝(ないこうし):樹冠の外側ではなく、幹の中心部に向かって逆向きに伸びる枝。
  • 交差枝(こうさし):他の重要な骨格枝と重なり合い、擦れ合って樹皮を傷つける枝。
  • 下垂枝(かすいし):日光が当たらず下向きに垂れ下がった衰弱枝。
  • 平行枝(へいこうし):同じ方向に上下で並んで伸び、下の枝に影を落としている枝(下側の枝を間引く)。

これらの不要枝を付け根からノコギリや剪定バサミで元から切断することで、樹冠全体に隙間ができ、木の下に木漏れ日が均一に落ちる状態を作ります。これが透かし剪定の神髄です。

では、もう一方の「切り戻し剪定」はどのように使い分けるべきでしょうか。プロが柿の枝を切り戻すのは、主に「古くなって実がつかなくなった枝の更新」または「樹冠を低く抑えるための骨格枝の切り替え」に限定されます。伸びすぎた古い枝を、基部付近から出ている元気な若い枝(予備枝)の分岐部まで切り戻すことで、枝の若返りを図ります。結果母枝そのものを切り戻すことは原則としてありません。残すべき結果母枝は「太さがおよそ鉛筆程度(直径6〜8mm前後)で、長さが20〜30cm程度の日当たりが良い枝」です。長すぎる枝(40cm以上)は花芽がつかないか結実しても落果しやすく、短すぎる枝(10cm未満)は果実を肥大させる葉の枚数が足りません。良質な結果母枝を選んで先端をそのまま残し、余分な細枝や長すぎる枝を間引くことこそが、確実な結実を導くプロの技法です。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。