1933年(昭和8年)2月1日生まれの渡辺貞夫は、2026年の誕生日で93歳を迎えました。90代を超えて管楽器を第一線で演奏し続けるプロミュージシャンは、世界的に見ても極めて稀有な存在です。
一般的なサックス演奏は強靭な肺活量と口周りの筋肉(アンブシュア)、そして長時間のステージに耐えうる体力が不可欠とされます。しかし、渡辺貞夫のステージを訪れた観客からは、「年齢を感じさせない艶やかな高音と太い中低音に圧倒された」「立ち姿そのものが凛としていて神々しい」といった感嘆の声が絶えません。
現在も国内外のトップミュージシャンとカルテットやビッグバンドを編成し、妥協のないアンサンブルを追求する姿勢はまさに現役そのもの。生涯現役という言葉をそのまま体現する姿は、日本音楽界の奇跡と言っても過言ではありません。