ライブチケットの価格構造を紐解くと、ファンクラブ(FC)会員料金と一般販売料金の間には明確な価格設定の差が存在する。現在のドームツアー公演におけるFC会員料金は、およそ9,500円から10,500円前後に設定されるケースが主流だ。これに対し、プレイガイドなどを通じた一般販売料金は、FC価格より500円から1,000円高く設定されることが一般的である。一見するとわずかな差額に思えるかもしれないが、ここには興行主側の明確な戦略とファン還元への思惑が透けて見える。
さらに見逃せないのが「当選倍率」の現実だ。最新のドームツアー公演では、主要都市の会場でFC会員の落選率が過去最高水準に達していると目される。数十万人規模の収容人数を誇る5大ドームであっても、重複応募の集中や新規会員の急増によって、実質的な当選倍率は5倍から10倍を超えるケースが珍しくない。一般販売枠に至っては全座席数のわずか数パーセント程度しか割り当てられないため、発売開始数分で完売する狭き門だ。この極端な受給ギャップこそが、チケットの希少価値を跳ね上げている最大の要因である。