SNSを中心に世代を問わず人気を博しているのが、展示棟のスリット窓に施されたガラスのシルエット加工です。ガラス面には、植田作品の象徴的モチーフである「山高帽」や「ステッキ」、ネクタイなどのシルエットが描かれており、来館者がその位置に合わせてポーズを取ることで、あたかも自分が植田正治のモノクロ作品の中に迷い込んだかのような記念写真を撮影できます。
遠景に広がる本物の大山と、手前のガラスに刻まれた帽子が重なり合う構図は、構想段階から来館者自身の「演出写真」を誘発するように緻密に設計された空間装置です。休日には撮影待ちの列ができることもありますが、平日の午前中や閉館前の光が斜めに射し込む時間帯を狙うと、陰影の際立った美しい一枚を収めることができます。
鑑賞後の楽しみとして外せないのが、併設のミュージアムショップとカフェスペースです。ショップには、洗練されたブックデザインで知られる写真集をはじめ、ポストカード、オリジナルのトートバッグ、ステーショナリーなど、ミニマルで日常使いしやすい限定グッズが豊富にラインナップされています。また、雄大な大山を正面に望むラウンジ・カフェエリアでは、地元食材を活かしたドリンクを片手に、建築と風景が織りなす余韻に心ゆくまで浸ることができます。