大きな地震が発生した際、多くの人が「一度大きな揺れが収まったからもう安心だ」と警戒を緩めてしまいがちですが、これこそが最大の落とし穴です。
気象庁の統計データによると、大規模な地震の発生後、約1週間程度(特に発生から2〜3日以内)は同規模またはそれ以上の揺れ(本震・大規模余震)が発生する確率が平常時の数十倍に跳ね上がります。2016年の熊本地震のように、最初の揺れ(前震)の2日後にさらに巨大な本震が襲った事例も記憶に新しいところです。
また、北海道特有の盲点として「寒冷地特有の二次災害」が挙げられます。冬季から春先にかけて氷点下となる北海道では、地震による停電で家庭用FF式石油ストーブや電気温水器が停止すると、室温が急激に低下して低体温症のリスクが生じます。さらに水道管の凍結破損や、避難所での防寒対策の不備が命に関わります。「ポータブルカセットガスストーブ」「防寒アルミシート」「ポータブル電源」の確保は、道内における地震対策の必須条件です。
【プロの結論】災害社会心理学から学ぶ「正常性バイアス」の打破と行動基準
災害社会心理学の研究において、非常時に直面した人間は「自分だけは大丈夫」「大きな被害にはならないだろう」と都合よく解釈してしまう「正常性バイアス」に強く支配されることが立証されています。北海道のような広域エリアでは、「震源から離れているから大丈夫」と過信して津波避難や火の元の確認を怠る行動が最も危険です。
揺れを感じた瞬間の鉄則は以下の3段階に集約されます。
- 第1段階(0〜1分):頭部を保護し、倒壊物・落下物のない安全なスペースで身の安全を確保する(シェイクアウト)。
- 第2段階(1〜3分):揺れが収まったら火の元を確認し、避難経路(玄関ドア)を確保する。沿岸部では即座に津波避難を開始する。
- 第3段階(3〜10分):気象庁や自治体の公式発表、ほくでん・JR北海道の運行状況を確認し、家族の安否確認(災害用伝言ダイヤル「171」やWeb171)を実施する。