「冒して・侵して・犯して」違いと使い分け|危険をおかす漢字の真相

「冒して・侵して・犯して」違いと使い分け|危険をおかす漢字の真相

話題沸騰中の 「冒して・侵して・犯して」違いと使い分け|危険をおかす漢字の真相について、詳しいまとめをご紹介しています。

日本語の同訓異字において、最も混同されやすいのが「おかす」の書き分けです。文化庁が過去に実施した「国語に関する世論調査」等のデータや校閲現場の実態を参照すると、表記ミス全体のなかでも「冒・侵・犯」の取り違えは上位の常連となっています。それぞれの漢字が持つ「コア概念(中核となるイメージ)」を掴むことが、誤用を防ぐ最も確実な近道です。

表記コアの意味と詳細代表的な慣用表現・用例編集部の見解・判別のコツ冒して(冒す)危険や困難を承知で立ち向かう。あえて押し切る。神聖なものを汚す(冒涜)。危険を冒して救助する
病を冒して登壇する
禁を冒して公表する「リスクを顧みずあえて挑む」主体の自発的意志・行動がある場合はすべて「冒」を用います。侵して(侵す)他者の領域、権利、領域内へ不法に入り込む。じわじわと蝕む。領土を侵す
プライバシーを侵す
病魔に侵される「境界線を越えて他者のテリトリーを損なう」受動的・侵害的な文脈では「侵」を選択します。犯して(犯す)法、規則、道徳、タブーを破る。過ち・罪を作ってしまう。罪を犯す
過ちを犯す
法を犯す「ルール・刑法・良識に対する違反・逸脱行為」全般は、例外なく「犯」を当てます。

このように並べて比較すると、焦点の違いは一目瞭然です。主体が前へ進むためのリスクテイクなら「冒す」、他者の境界への不当な侵入なら「侵す」、法や道徳の枠組みを破る行為なら「犯す」という基準さえ押さえておけば、どのような文脈でも迷うことはありません。

斉藤 蓮
著者

斉藤 蓮

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。