京都の番組表を眺めていると、頻繁に遭遇するのがサスペンスドラマや時代劇の再放送枠だ。とりわけ沢口靖子が主演を務める『科捜研の女』シリーズは、京都府警を舞台にした不動の金字塔。東映京都撮影所や松竹撮影所が誇る職人技、そして歴史ある寺社仏閣のロケーションが画面の隅々にまで風格をもたらす。
「あそこの路地、先週通った場所だ」。そんな発見が日常的に生まれるのは、京都の視聴者ならではの特権に違いない。画面に映る石畳や紅葉の陰影は、サスペンスの緊迫感を高めるだけでなく、街そのものの記憶を鮮やかに呼び覚ます。