2003年に公開された劇場版『名探偵コナン 迷宮の十字路(クロスロード)』は、京都の歴史・地理・文化を極めて精緻にサスペンスへと昇華させた名作として知られています。劇中において「丸竹夷」の手毬唄は、犯行現場の空間配置を特定する暗号かつ、服部平次の初恋の記憶を解き明かす核となる要素として描かれました。
作中では、ヒロインである遠山和葉が幼少期に歌っていた手毬唄の節回しや歌詞の聞き間違いが、重要なトリックの伏線となっていました。映画をきっかけに「京都の通り名を歌で覚える」という文化が全国のアニメファンやミステリー愛好家に広まり、現地を訪れて通りを辿るフィールドワークが定着しました。
実際の伝承歌では「姉三六角 蛸錦(あねさんろっかく たこにしき)」と歌われる箇所について、劇中では子どものあどけない歌唱表現として印象的な節回しが採用されています。京都府警や観光関係者の間でも、この映画以降、若い世代が地図アプリを開きながら「丸竹夷」を口ずさんで歩く光景が頻繁に観察されています。