メジャー全体のパワーバランスを語る上で、ロサンゼルス・ドジャースの存在感は突出している。大谷翔平と山本由伸という投打の至宝を擁するロースターは、単なるタレントの寄せ集めではない。精緻なセイバーメトリクス分析と潤沢な資金力を融合させ、故障者の穴を瞬時に埋めるデプス(選手層の厚み)を構築している点が他球団の脅威となっている。
これに対抗するのが、名門復権に燃えるニューヨーク・ヤンキースだ。ブロンクスの熱狂を背負う重量打線と剛腕リリーフ陣の充実は目を見張るものがある。MLBワールドシリーズの舞台で東西の巨頭が激突するシナリオは、世界中のベースボールファンが固唾をのんで見守る最高のエンターテインメントに他ならない。
だが、勝負の世界に絶対はない。両雄を脅かすフィラデルフィア・フィリーズやボルチモア・オリオールズのような若手主体の新興勢力も牙を研いでおり、地区首位の座をめぐる駆け引きは日ごとに緊迫感を増している。