ランドセルを背負った瞬間、子どもの表情がパッと華やぐ。「軽い!」——その一言の裏には、緻密に計算された幾重もの工夫が隠されている。
秘密の核心は、肩ベルトの付け根に内蔵された樹脂パーツ「天使のはね」にある。この独自のパーツが肩ベルトを立ち上げ、ランドセル全体の重心を背中の上部へと引き上げる。重い荷物を背負う際、重心が腰より上にあるか下にあるかで、体感重量は劇的に変化する。教科書やタブレットを詰め込んでも姿勢が前かがみにならず、自然な立ち姿をキープできるのだ。
背中に触れるクッション材の凸凹形状や、左右連動して開閉する背カンなど、小さな体に無理な負担をかけないための工夫が凝らされている。歩く、走る、跳ねる。無邪気な動きを一切妨げない設計こそが、半世紀以上にわたり選ばれ続ける揺るぎない土台となっている。