80年代後半から90年代にかけて最高潮を迎えた暴走族文化において、バイクは単なる移動手段ではなく、自己の存在を主張するためのアイデンティティそのものだった。その熱気を色濃く反映したのが、当時の少年誌を席巻した伝説的なバイカー漫画の数々である。
『疾風伝説 特攻の拓』や『湘南純愛組』といった名作の紙面には、個性的すぎるカスタムを施されたマシンが画面狭ましと駆け巡った。GPZ400Rもまた、作中で異彩を放つマシンとして描かれ、読者に強烈なインパクトを与えた。独自のサイドカウル形状やゴツいフレームラインは、漫画の世界観とも見事に調和し、当時の少年たちにとって「いつかは手に入れたい憧れの1台」として記憶に深く刻まれたのだ。