SNSや動画プラットフォームでは「歯茎マッサージでコラーゲン再生」「指で歯茎を押し上げれば元に戻る」といった民間療法が定期的に話題になります。しかし、歯茎マッサージ効果の真相は、血行促進による一時的な引き締め効果(浮腫の改善)に過ぎません。
歯周病でブヨブヨと赤く腫れていた歯茎が、マッサージや丁寧な清掃によって健康的なピンク色に引き締まると、炎症性の腫れが引いた分だけ「むしろ以前より歯茎が下がって見える」という現象が起こります。これは病的な腫れが治まった証拠であり正常な生体反応ですが、「マッサージをすれば元の位置まで歯肉が盛り上がる」という期待は解剖学的に誤りです。
さらに危険なのは、下がった歯肉を取り戻そうとして強い圧迫刺激を加え続ける行為です。薄くデリケートな歯肉組織に摩擦ストレスを与え続けると、毛細血管を傷つけるだけでなく、角化歯肉(刺激に強い硬い歯茎)を摩耗させ、さらなる歯肉退縮を自ら引き起こす悪循環に陥ります。歯茎若返りケア最新事情においては、「刺激を与える」のではなく「適切な毛先の柔らかさでプラークのみを除去し、余計な機械的刺激をゼロにする」ことが基本原則となっています。