2020年、新たな所属事務所との契約を発表し、彼はついに復帰の第一歩を踏み出した。だが、かつてのようにキー局のゴールデン帯ドラマや大手配給映画が用意されていたわけではない。復帰の主戦場となったのは、小規模な劇場での舞台公演やインディペンデント映画だった。
復帰作となった舞台や映画の撮影現場にあったのは、過去のスター俳優の面影ではなく、泥臭く役にしがみつく一人の役者の姿だった。世間からの厳しい批判が消え去ったわけではない。しかし、地道に舞台に立ち続ける誠実な姿勢が、少しずつ業界関係者の意識を変えていった。