「生後1歳半まではスムーズに眠っていたのに、2歳を迎えた途端に寝かしつけに1時間以上かかるようになった」という相談が育児相談窓口やSNS上で後を絶ちません。この現象の背景には、2歳前後に発生する睡眠退行(Sleep Regression)が存在します。
2歳児は語彙の爆発的増加や自己意識の芽生え(「自分でやりたい」「まだ遊びたい」という自我の主張)、想像力の発達に伴う「暗闇への恐怖」など、脳神経ネットワークの再構築が急速に進む時期です。日中の刺激を脳内で情報処理する負荷が高まり、夜間の浅い眠りのタイミングで覚醒しやすくなります。
さらに、歩行や走行が安定することで基礎的な運動能力が飛躍的に伸び、「体力が有り余っている」状態が発生します。親の疲労感とは裏腹に、子どもの活動量が日中に十分消費しきれていない場合、生物学的な入眠圧が上がらずベッドの上で覚醒状態が続いてしまいます。