若い頃の石橋蓮司を語る上で欠かせないのが、女優・緑魔子の存在だ。1960年代に映画界のアイコンとして一世を風靡し、小悪魔的な魅力と確かな演技力で人々を惑わせた伝説的女優である。
ふたりは演劇活動を通じて深い信頼関係を結び、やがて私生活でもパートナーとなった。映画や舞台での共演秘話も数多く残されている。二人が中心となって活動した劇団第七病棟の公演では、既存の芸能界の枠組みに背を向け、自分たちが信じる芸術表現を泥臭く追い求めた。熱量あふれる1970年代のカルチャーシーンにおいて、石橋と緑魔子はまさに時代の先端を走る刺激的なカップルだった。互いの才能を尊重し合い、長年にわたって切磋琢磨し続けた二人の絆は、今なおエンターテインメント界で語り草となっている。