ネット上の情報で散見される誤解の一つに、「茹で上がった野菜は氷水にしっかり浸けて冷やすべし」という言説があります。確かに色止め氷水は、余熱による加熱過多(オーバークック)を瞬時に食い止め、色素を固定する上で極めて有効な手法です。
しかし、冷水の中に何分間も放置してしまうと、せっかく引き締まった細胞が浸透圧によって水分を過剰に吸収し、水っぽくなってしまいます。プロの現場における正しい手順は以下の通りです。
- 茹で上がったいんげんを網じゃくし等で素早く引き上げる。
- 用意しておいた冷水(または氷水)に5秒程度くぐらせて熱を取る。
- 直ちにザルへ引き上げ、キッチンペーパーで表面の水分を徹底的に拭き取る。
- 和え物等に使う場合は、うちわ等で送風して素早く粗熱を飛ばす「陸蒸し(おかむし)」を併用する。
この工程を守るだけで、調味料が薄まらず、時間が経ってもべたつかないシャキシャキ食感のコツを誰でも再現できます。