展望デッキを目指す来園者の前に立ちはだかる最大の物理的ハードルが、通称「咲くや姫階段」と呼ばれる急勾配の階段です。その段数は実に398段。標高差にして約100メートル、一般的なビルに換算するとおよそ30階分に相当する高さを一気に登り詰めることになります。
現場を観察すると、意気揚々と登り始めたものの、中腹の200段付近で息を切らし、手すりにつかまって動けなくなる観光客の姿が後を絶ちません。ヒールのある靴や革靴で訪れてしまい、途中で登坂を断念するケースも報告されています。
ここで知っておくべき決定的な情報が、階段を使わずに登頂できるスロープ状の舗装道路(車道兼遊歩道)の存在です。新倉富士浅間神社の社務所脇から大きく弧を描くように整備された坂道ルートは、傾斜こそあるものの段差が一切ありません。階段直登ルートに比べて所要時間は5分〜10分程度余計にかかるものの、自分のペースで歩を進めることができ、足腰への急激な負担を大幅に軽減できます。高齢者や子ども連れ、体力に自信のない旅行者にとっては、この迂回ルートの活用が賢明な選択となります。