なぜ「西の西陣、東の桐生」なのか?1300年の歴史と七技法の真相

なぜ「西の西陣、東の桐生」なのか?1300年の歴史と七技法の真相

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桐生織の最大の特徴は、単一の織組織にとどまらない「多彩な表現力」にあります。昭和52年(1977年)に群馬県桐生市伝統工芸品として国から指定を受けた技法群は、「桐生織七技法一覧」として体系化されています。

なかでも「桐生お召の歴史」は、桐生織の技術的頂点を象徴しています。江戸時代後期、第11代将軍・徳川家斉が好んで着用したことから「御召(おめし)」と呼ばれるようになったこの絹織物は、強い撚り(より)をかけた強撚糸を緯糸に使用し、湯もみによって表面に細かな「シボ」を出すのが特徴です。裾さばきが良く、シワになりにくい極上の着心地は、当時の江戸町人から歌舞伎役者に至るまで熱狂的な支持を集めました。

現在指定されている伝統的な7技法は以下の通りです。

  • お召織(おめしおり):先染めの強撚糸を使い、独特のシボ立ちとシャリ感を持つ高級織物。
  • 緯錦織(ぬきにしきおり):緯糸で多彩な文様を緻密に織り出し、重厚な立体感を生む技法。
  • 経錦織(たてにしきおり):数色の経糸を使って文様を表す、古代から続く極めて繊細な織物。
  • 経絣織(たてかすりおり):あらかじめ染め分けた経糸を正確に合わせて絣模様を浮かび上がらせる技法。
  • 緯絣織(よこかすりおり):緯糸の染め分けによって文様を構成する、素朴さと高度な技が共存する織物。
  • 風通織(ふうつうおり):表と裏の二重組織を用い、生地の間に空気層ができる立体的な織物。
  • もじり織(もじりおり):経糸同士を交差させながら織り込むことで、美しい透かし目を作る涼やかな薄地織物。
松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。