インターネット上では「ガスが溜まるのは体が良くなっている証拠(好転反応)」と説明される場面が多々見られます。しかし、現代医学や薬事法務の観点において「好転反応」という用語は非科学的とみなされており、正確には「一過性の生理的適応反応」か「体質的不適合(副作用・基礎疾患の悪化)」かを切り分けて診断する必要があります。
見分けるための決定打となるのが、発生する「おならの臭い」と「腹痛の有無」です。腸内が善玉菌優位に傾く際の発酵で生じるガスは、主に無臭の水素や二酸化炭素、メタンが中心となります。一方で、悪玉菌が優勢なまま異常発酵を起こしている場合や、腸内滞留が長引いている場合は、タンパク質が腐敗して硫化水素やインドール、スカトールといった強い腐敗臭を伴う有毒ガスが発生します。
また、近年消化器分野で注目されている小腸内細菌異常増殖症(SIBO: Small Intestinal Bacterial Overgrowth)を抱えている方の場合、大腸で働くべき乳酸菌を小腸上部で摂取することで、小腸内で爆発的なガスが発生し、激しい膨満感や吐き気、激痛を引き起こすリスクがあります。単なる初期反応と過信せず、症状の質を客観的に観察することが極めて重要です。