ロシアのウクライナ侵攻に伴い同国スケーターが国際大会から締め出される中、もう一つの大きな波紋を呼んだのが、エテリ・トゥトベリーゼの実娘であるダイアナ・デイビス(アイスダンス)の動向でした。
米国出身で米国市民権を併せ持つダイアナは、パートナーのグレビ・スモルキンと共に、ロシア代表からジョージア代表への電撃移籍を発表しました。当時、ロシア国内の有望株が海外へ流出することに対し、ロシア国内の保守派やメディアからは「裏切り行為ではないか」との激しい反発が巻き起こりました。
しかし、エテリ自身がジョージア系ロシア人というルーツを持っていたこと、そして娘の競技生命を国際舞台で継続させるための現実的判断であったことから、ロシア連邦スケート靴協会も最終的に移籍を承認。ダイアナ組は欧州選手権や世界選手権の舞台へ復帰を果たしました。この一件は、「国家のプライド」と「選手のキャリア防衛」の間で揺れるロシアスポーツ界の歪みを浮き彫りにした象徴的な出来事となりました。