漢字表記「苛まれる」の読み方は「さいなまれる」です。国語辞典や語彙研究の公式資料によると、原形であるマ行五段活用の他動詞「苛む(さいなむ)」に、受身・自発の助動詞「れる」が結びついた形です。
動詞「苛む」の意味は、「厳しく咎め立てる」「責め苦しめる」「いじめる」という非常に強い能動的な攻撃性を内包しています。漢字の「苛」は「苛烈」「苛酷」といった熟語にも使われる通り、厳しさや容赦のなさを表す文字です。したがって受動態である「苛まれる」は、単に「少し悩んでいる」というレベルにとどまらず、「外的な力、あるいは自らの内なる激しい感情によって、息苦しいほどに責め苛まれ、苦痛を与え続けられている状態」を意味します。
現代の日本語における「苛まれる使い方」を観察すると、肉体的な拷問や物理的な暴力に対して使われるケースは稀であり、大半が内面的な葛藤を伴う精神的苦痛に対して用いられます。具体的には、「苛まれる」の直前に置かれる感情の主語として「罪悪感」「後悔」「不安」「孤独」「嫉妬」などが定型句のように接続するのが大きな特徴です。