新幹線地下街エスカという超一等地に構える「ひつまぶし稲生エスカ店」に対し、一部のネットコミュニティでは「観光客向けの立地先行店ではないか」という穿った見方も散見されます。しかし、実際に平日・休日の営業風景を定点観測すると、キャリーケースを引いた旅行客に混じり、地元愛知県内の常連客や近隣オフィスで働くビジネスパーソンの姿が約3割を占めている事実に突き当たります。
地元民がこの店を高く評価する最大の理由は、東海エリア伝統の「地焼き(じやき)」にあります。関東風のように鰻を蒸す工程を挟まず、備長炭などの強火で一気に焼き上げるため、皮目はサクサクとした心地よいクリスピー感を保ち、身には凝縮された上質な脂の旨味が閉じ込められます。長年継ぎ足されてきた秘伝のタレは、たまり醤油のコクを効かせた濃厚な甘辛仕立てでありながら、後味にしつこさが残りません。
現場取材で耳にした利用客の声からも、その実力は裏付けられています。「出張帰りに立ち寄ったが、新幹線乗車前の限られた時間でこのクオリティの地焼きが食べられるのは破格の体験」「お出汁をかけた瞬間に立ち上る香りと、タレが溶け出したスープの調和が完璧」といった熱量の高い感想が寄せられており、単なる利便性だけではない確固たる調理技術が支持を集めています。