インターネット検索や旅行相談掲示板で非常によく見受けられる誤解が、「秋田と仙台を新幹線で往復するなら、往復割引で安くなるはずだ」という思い込みです。結論から述べると、秋田〜仙台間にJRの「往復割引」は一切適用されません。
JR各社の規定における「往復乗車券の割引」は、片道の営業キロが601キロ以上ある区間を利用する場合に限り、乗車券がそれぞれ1割引になる制度です。しかし、秋田駅から仙台駅までの実際の営業キロは約244.5kmしかありません。必要とされる距離の半分にも満たないため、駅窓口で「往復でください」と申し出ても、単に片道乗車券を2枚発券されるだけであり、1円も安くならないのが冷厳な事実です。
もう一つの盲点は、金券ショップでかつて流通していた「新幹線回数券」の現状です。JR東日本は指定席回数券の廃止を全面的に進めており、秋田〜仙台間においても普通車指定席回数券はすでに購入できません。ネット上に残る古いブログ記事を鵜呑みにして駅前の金券ショップへ駆け込んでも、回数券を入手することは不可能です。
代替策として金券ショップで扱われているのは「JR東日本株主優待割引券」です。優待券1枚で運賃・特急料金が4割引になります。通常料金10,480円が約6,280円まで下がるため非常に強力ですが、優待券自体の相場(3,500円〜4,500円前後)を加算すると、トータルコストは9,800円〜10,500円程度となり、トクだ値が取れなかった際の「最終手段」としての意味合いが強くなります。