現代のネット社会における医療レビューには、構造的なバイアスが存在します。厚生労働省や日本小児科学会が推進する「AMR(薬剤耐性)対策アクションプラン」に代表されるように、本来、一般的な感冒に対して安易に抗生物質(抗菌薬)を処方することは世界的に厳しく戒められています。抗生物質は細菌にのみ作用し、ウイルスによる風邪には効果がないだけでなく、腸内細菌叢の乱れや将来的な耐性菌リスクを子どもに負わせるためです。
しかし、ネット上の不満レビューを精査すると、「風邪なのに抗生剤を出してくれなかった」「簡単な診察で様子を見ましょうと帰された」という記述が少なからず見受けられます。これは医学的に正しい対応をした医師側が、過度な医療介入を望む保護者から不当に低評価をつけられてしまうという現代医療情報のねじれ現象です。
しぶたこどもクリニックの診療方針は、まさにこの科学的原則に忠実です。必要な検査(溶連菌、アデノウイルス、インフルエンザ等)は迅速に行い、細菌感染が強く疑われる場合にのみ抗菌薬をピンポイントで処方します。この「引き算の医療」ができる医師こそが、子どもの10年後、20年後の健康を守る真の名医であるという認識を持つことが、保護者側のリテラシーとして求められています。